星の子達が輝く理由 前編
これから生まれる命がどこから来るのか?
あなたは考えた事がありますか?
夜空を見上げれば輝く星々。
それは
死んでしまった人達の命が空に昇り
星の子となった姿なのです。
星の子は
地上の色んな親達を眺めています。
また新しく生まれるためです。
数多の星の子達が煌々と輝くのは
どんな親が地上にいるのかを隈なく探すためなのです。
そして
新しい親の元で愛され幸せに生きたいと
その期待と喜びが輝きとなって光っているのです。
あちらの星の子は
新しい親を見つけたようです。
こちらの星の子も
「素敵なお父さんお母さんを見つけた」と
はしゃいでいますね。
早速
神様にお願いしに行っています。
神様が生まれることを承諾すると
星の子は夜空を流れて消えていきます。
そして
新しい命として
新しいお母さんのお腹に宿るのです。
おや?
この星の子はあまり輝いていません。
弱々しい光りで今にも消えてしまいそうです。
周りの星の子達も
心配しています。
「どうしたの?」
隣の星の子が聞きます。
「嫌だ
生まれたくない」
その子が呟きます。
「なんで?」
「ボクは
ずっと
同じお母さんとお父さんの
子どもでいたいよ」
「え?」
周りの星の子達が
どよめきました。
今まで色んな星の子がいましたが
どの星の子も生まれる喜びでいっぱいでしたから
こういう星の子は初めてでした。
「君、名前は?」
「ボクはボクだよ。
生まれる前に流れて
ここに来たんだ。
お母さんとお父さんは
ボクが生まれてくることを凄く
喜んで待っていてくれたのに
生まれてくることが出来なかった。
2人を悲しませたことが
本当に嫌だったし
ボクも生まれたかったから
本当に悲しい」
ボクという星の子は
どうやら流産で亡くなった命だったみたいです。
他の星の子達は
ボクの気持ちを聞いて胸を痛めました。
「同じお母さんのお腹に
戻ることは出来ないの?」
「それは…」
「それは出来ない」
そう割って入ってきたのは
神様でした。
夜空の星の神様は
星の子達を取りまとめる偉い人です。
「どうして?」
「お前のその望みを叶えたとしたら
他の星の子達も同じような期待をするだろう?
みんながみんな
同じ親から生まれたいと望み
それを叶えてしまったらどうなると思う?
命の秩序が乱れる。
だからお前の望みは叶えられない。
諦めるんだ」
神様の言うことは
もっともでした。
ボクは
秩序という言葉の意味がよく分りませんでしたが
自分の望みが叶えられないと分って
悲しくなって泣きました。
「そんなに悲しむな。
お前を受け入れてくれる親は沢山いるぞ。
新しいお母さんお父さんに愛されれば
その悲しみはなくなる」
「なくなるって
つまり
どういうこと?」
ボクが尋ねます。
「昔の親を
忘れることだ」
それを聞いて
さらにボクは泣きました。
神様は困った顔で
その場を立ち去りました。
周りの星の子達も
どうすることも出来ずに
新しい親探しを再開しました。
ボクは
来る日も来る日も
元の親を恋しがっては
泣きました。
そのせいで
輝きが弱くなり
親探しなんて出来る状態ではありません。
周りの星の子は
新しい親を見つけ
どんどん夜空を流れ
新しいお母さんのお腹に宿っていきます。
ボクの輝きは
日に日に弱っていきます。
このままでは消えてしまいそうです。
それでも
良いかなと
ボクは思いました。
新しい親を決めて
元のお母さんとお父さんを忘れるくらいなら
消えてしまった方が良いと思いました。
そんな時
同じように弱々しい輝きで
夜空にぽつんと光る星の子を見つけました。
見ると
ボクと同じように
悲しそうな顔をしています。
「どうしたの?」
ボクがその星の子に声をかけます。
「私…生まれたくない」
その星の子が呟きます。
「え?」
ボクは驚きました。
まさか
自分と同じような気持ちの星の子がいるとは
思わなかったのです。
この子は
どうして生まれたくないのか?
前の両親が恋しいのか?
ボクは
同じ気持ちの星の子が傍にいることに
驚きつつも親近感を感じました。
ーーーーーーーつづく
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