愛しさと憎さ

私が一番
尊敬し
愛した人は

私が一番
憎んでいた人だった

その
優しい眼差しを
私だけに向けてほしかった

でも
あの人は
周りの人全てに
優しかった

自分だけの
あの人でいてほしいなんて

欲張りだけど
思ってしまった
私の愚かしさよ

あの人を
私のものにするために

必死に
賢い自分を演じた

それが
どれほど苦しかったか
誰も知らないだろう

私の本心も苦しみも
最後まで知らず逝った
あの人が

愛しいけれど
その分憎い

だからこそ

偽らず
演じず
生きている今

私は
幸せです




24/09/01 18:06更新 / アキ
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