一度諦めた道

やりたいと感じた
やらなければならないと感じた

一度は諦めた道

二度と戻るものかと
過去を記憶のゴミ箱に捨てた

それをゴミ箱からあさり
拾い上げる日が来るとは
思わなかった

どうして
そうなったのか?

大したきっかけはない
気付いてしまったのだ

自分が心からそれが好きで
体の髄まで
染みこんでしまっていることに

学校で学んだ知識や技術を
無意識のうちに
祖母や兄への対応に活かし

気がつけば
分析して
目標、プログラム案まで作成している

また
ちょっとした遊び心で
「こんなことをしてみたい」という
将来設計まで考えている

ここまでしてしまったら
自分が何をしたいか
見当ついてしまう

再び戻りたいのだ
あの職業に

今度は中途半端に辞めたくない

もっと人を心から
思いやれる人になりたい

そのためにも
自分を好きになる努力
自分を思いやる努力をしてきた

その効果が出たのか
幾分か角が取れて
柔らかくなったかな?

とりあえず
しまってある教材を取り出して
再学習しなければ

自分の気持ちと考えを
お世話になったゼミの教授に
話しに行った

可能であれば
臨床の現場を見学させて欲しいと
無理を承知でお願いしたら

教授は私の考えを
よく理解してくれて

精神科の主治医の先生の
了解が取れれば
何とか取り合ってくれると言った

一歩前進できた

私の話を聞いてくれた教授にも
感謝しても仕切れない

やりたいという気持ちと
周囲の支援を受けて
今までやってこられた経験

それを
これからの人生に活かしたい

また
支えられた私だからこそできる支援がある
それを信じて
一度諦めた道を再び歩もうと決めた


20/01/23 23:18更新 / アキ
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