実在の価値

平穏な日常
音も立てずに
過ぎていく日々

かつてわたしが
書いた言葉たちが
その頃を思い出させる

肌に触れる空気の香り
目を瞑って感じた音
隣にいた人

全てが
違う人生だったみたいに
今は感じる

良いか悪いかわからずに
言うこときかない身体抱えて
今日までやってきた

わたし自身の声を聴く
余裕なんてなかった

だけど見て
地面を踏む足
頬に触れる手
歌える唇
大切なものをしっかり持ってる

わたしはもう知ってるの
どれだけ価値のあることか

この世界で生きていることだけで
この上なく素晴らしいから

25/10/13 23:25更新 / める
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