霧中
ベッドの柵
冷たい床
冬の寒い日差しを受けた布団は
無慈悲にわたしの手に触れる
またこの季節なんだね
痛みが走る 息が苦しくて
あぁ、来たんだって
もうわかるようになってきたから
心臓の鼓動が早くて
体の一部じゃないみたいだ
胸を突き破りそう
意識が遠のいて 世界が真っ白になって
みんなの声が遠くで聞こえる
今回が最後 最期なのかなって思う
もう目を開けることはないのかなって
みんなにはもう会えないのかなって
でも また気づくとベッドの上なの
遠くが見えない生活
でも遠くばかり見てしまう
その日は いつくるんだろう
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