鎌倉のひと

雨上がりの朝・・・

銀色の雨脚に濡れた若葉に
眩しい陽射しが降り注ぎ
新緑に染めた季節の風が
そ〜と開けた窓から入り込み
白いカーテンを揺らします

昨夜の月夜・・・

山ぎわの空に浮かぶ
紫がかった横雲の間から覗く
月明りを眺めながら
優しさゆえに 何も云えず
涙を浮かべて微笑む君
繋いだ手の温もり決して忘れない

浴衣姿・・・

清冽な水の流れが似合う鎌倉
風鈴を揺らす風に はだける浴衣の裾
気にしながらさりげなく歩き
なびく髪が似合う 可憐な君
うなじに光る汗が 何故か愛おしく
私はひっそりと 心をときめかせます

蝉時雨・・・

蝉時雨の音に包まれた 幸せの二つの影に
小さな夢を募らせ
涼風にたわむれる下駄の音を 楽しみながら
さりげなく歩きます


24/10/18 14:01更新 / マサキ
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