憂いの君(U)
木葉を吹き散らす
木枯らしの冷たさに
コードの襟をたて
別れた舗道 さまよい歩く
切なさと 寂しさに
名残惜しく 振り返れば
海面に映る 街灯の光のように
心が揺れる
逢うほどに 仄かな憧れと
切ない思いが募り
先程までつないだ手の温もり
私の心 優しく癒してくれる
ホテルのラウンジ・・・
キャンドルの淡い光の中で
交わすワイングラス
ラフマニノフの
ピアノスティックな
華やかなメロディー
甘美な囁き 心に響き
やすらぎと癒しさえ感じる
そんな・・・
ゴージャストな雰囲気のひととき
君の飲みほす程に濡れる唇
私の傷ついた心 解きほぐすように
優しくそっと包み込んでくれる
そんな・・・
逢えた喜びを 噛みしめながら
帰る君住む 冬の街
TOP