ロマンとロマンス
ある日、
小さな箱が届きました
開けてみると
ロマンとロマンスという名前のチョコレートが
ギッシリと詰まっていました
私はそのひと粒をつまみ
口にほおりこみます
ここで私は気を失い
意識は天へと舞い上がりました
そして上昇して上昇して
紅色雲のはざまで
ウットリとしてたゆたいました
甘い眠りと、
かぐわしい香りにうとうとし、
まどろみの中で人影を蒼く感じます
しかしそこは光でいっぱいで
眩しくて、眼を開けてられません
私はカーテンの揺らめく奥の部屋で
ミシンを使い新しい洋服を縫うことにします
小さな箱の蓋を閉めるのを忘れては行けませんね
ロマンとロマンスという名前のチョコレートは
冬の寂しい夜などにはそっと
あなたにも差し上げたい優しい慰めです
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