命を掛けた戦い
私は正義感に燃えて冷蔵庫をさらった
底に1ヶ月は放置され
嘆き悲しむゴボウが打ちひしがれていた
私は彼の手をとった
そして小さな悲鳴を聞きつけ
更にまさぐると
包丁の跡がある
大根のシッポを棚の端に発見した
捨てられた孤児のような
痩せて小さなニンジンも拾った
切りはぐれたさつまいもの欠片も抱き寄せた
そしてカラカラに乾いた半分の
お揚げを嘆きの谷から奪還し
優しい泥付きの訳あり女、
チンゲン菜を数枚を従え、
救急隊員の木綿豆腐を連れ立ち
皆の者を丁寧に刻んで木綿豆腐を手で崩して鍋に投入した
命よ
助からんことを!
そして私はメディシン部隊の
酒をタップリ注ぎ、醤油、みりん、葱部隊を
追加で応援に呼び寄せた
野菜たちは命の限り頑張った
この命、無駄にしてなるものか!
さぁ、皆さん召し上がれ
冬のけんちん汁は如何ですか?
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