冬枯れよ

おまえは夏草を思い
貧しさを嘆くが
裸になった木々に心映えを翳し
そっと幾つもの光のリボンを結ぶ

淑やかなおまえの薄日の差す朝よ

モノトーンの荒野に踊る光の糸に
私は目を細め眼差しを投げ
清らかで静かな美を信じれば
凍える指に黄色い毛の手袋の
小さく確かな恩寵よ

冬枯れよ
凍えた心を抱き寄せ
おまえの秘めた生きる決意と
憂鬱の中に抗い立つ勇気に
そっと口づけしたい

25/12/07 06:47更新 / 湖湖
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