心の流血

流した血を絵の具にして
水彩画を描こう

詩は透けて美しくなければならない
存在に身だしなみが期待される

無職のあの人は無駄飯食い
そんな言葉に傷つきながら
自分には恋をする権利があるか、
睨むように考えて嘔吐する

悪意は荒地のごろつく石となり
あちこちに転がっている

物語に結びがあるのは架空だからだ

突然の死を予感しながらでも
人は転がる石だ

整理された本棚の一冊の詩集のように
美しく端正に静かにありたいのに






25/09/14 20:56更新 / 湖湖
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