人生の配分
子供の頃、
お小遣い帳や子供新聞もあったね
どんな大人になりたいか?
小学生の夢は大概、大きくて
人生を思う時
叶わない夢もあった
過去を眺めれば幾度となく闘い
破れ滅びたことか
永い昏睡もあった
家族の不和や病という戦争に粗方疲れ
そっと光の中で息をする
私の抱えた陰惨な年月を
清らかにする時の流れが欲しい
安らかな愛や美だけが
美しい理想の恋や
純粋であることの素朴な慰めが
港の岩場にこびりつくフジツボやフナムシのように
油臭く匂い離れない陰鬱や暴力の荒波が
人生には避けられなかった
だから私はテーブルに気張った花を選び飾る
骨董を愛で、美しく優しい猫を撫で、
川の源流に気配する女神のように
神聖に、清浄に暮らしたい
胸の鍵は堅く
愛だけに開かれて
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