春は満ちて
春は満ちて
カラリ、あけた窓から
爽やかな風が
丘の上の家に舞い上がり
這い登って
女神の顔をして挨拶します
ホーホケキョ!
ホーホケキョ!
ケキョケキョケキョ!
鶯の谷渡りが竹林を木霊し
窓際にそっと座る愛猫が
世界に懸命に目をみはり、
耳を澄ましています
この家の外はどうなっているのだろうか?
箱入り息子の彼は空想します
竹林が柔らかく風にもんどり打って
なんだかとても気持ち良さそうですね
どこかの水面では砕かれた光が
おしゃべりしてせめぎ合っているでしょう
愛することを知るのはこんな時です
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