じっと手を見る
失ったものを数えれば意地悪になってしまう
不幸な心は鬱憤でいっぱい
他者の幸福が目障りなことが増えた
私は山に断絶の清潔な孤独を手に入れ
私のそんな貧困化を防ぎたい
だが無理だ
逃げられない
不潔な愛の呪縛
人情の混線
悪意と冷徹の棘
仏教の本を読みながら希死念慮を思う
私は泥を喰わされ
醜いものを身籠る
優しい人でありたかった
昔、高潔な人を愛した
思い出はすがるには細い灯火だ
一握の砂
自己憐憫の虚しさと徒労
私の人生の不幸にはいつも加害者がいる
ああ、人よ
人生にゲッソリし健気に生きられない
これは悩みで詩ではないな
詩とはもっと美しいものだ
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