愛の力について
昔、女性週刊誌に載っていた
チェルノブイリの孤児院の話を思い出す
放射能汚染で生まれた障害のある子供たちがいっぱいだった
水頭症の赤ちゃんが死が近いのを哀れんで
看護師の女が赤ちゃんの金玉を
時折触ってやっている、というエピソードに
若かった私は驚愕した
その看護師の見せる懐の広さ、憐みの深さに
そして旅に出てインドのカルカッタの孤児院で
口蓋裂で顔の半分が口のような赤ちゃんが居た
同伴していた旅人の日本人美容師の女が
そっとその赤ちゃんの傍に座り、
子守歌を低い声で歌ってやっているのを私はその後ろで
驚愕しながら見ていた
その看護師や美容師の女が見せる愛の力の凄さ
愛の爆発力は私を圧倒した
あの力こそ世界の王冠に相応しいと
そんなことをあなたに伝えたかった
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