音を楽しむ、色を楽しむ、手触りに辿り着くまで
ヴィヴァルディの「四季」を聞くと
ああこんな風に生きたい、このままじゃだめだ、
と胸が打ち震える
こんな四季を送らねば
革命前夜の興奮に似ている生きる喜びと期待よ
膝が冬の寒さに跳ね上がる
されどそれが嬉しさと生きることの期待と混じる
膨らむ心よ
次の音楽を掛けよう
湖から龍が立ち昇るように
ああ、イケイケの心だけで宇宙に進撃しなくては
せめて心だけは自由に
地球があって風が吹いて、宇宙があって
旅する私の心があって
私は着火し、のろしを上げ、思いの火を掲げ
その無尽の世界を愛が流星するのだ、と
愛のしし座流星群よ、私を貫け
そんな生きることのエクスタシー
それは無数の音楽で詩片だ
あなたの溜息で微笑みで乾杯でちいさな願いだ
愛してる、愛してる、生きている、生きている
この心臓の脈動、あの子の心臓の鼓動、重なって重なって
ドラム、ドラム、ドラム!空へ駆け上るドラムよ
超新星爆発、愛の銅鑼、騒然として
さあ、君を見つけた、そんな衝撃波
一人のちっぽけな命がちっぽけでいて魔人のように
眠り眼煙らせて
じりじりとうなり、大挙し、
巻き上げ、台風となって
世界を愛することで喰らい、舐めとり、
愛を思い、愛を思い、膨らみ、辿り着き、愛になるのだ
さあ、飛んで遊び心、
水溜まりを踏むように星の誘惑おはじきがはねて
抜き差しするタンゴ揺れてチーク
回る、回る、クラクラして、気分はジェットコースター
ひそひそと待つ演目の朗朗、人生の驚天動地と大河よ
共感に震えあがれ私とあなた、あなた、あなた
苔むした円形劇場とソワレのおめかしよ
闇鍋の世界に現れ渡る愛のしし座流星群よ
討ち取られて永遠になるどんぶらこ
山の高みの雲間から覗くご来光、
震えよ、震えよ、震えよ、何度も、何度でも
雨で打たれて奪われた者のように裸になり
ギターの弦のように素朴になって
こんこんと麗しい源泉にして聖なるパワー
愛の獅子、愛の流星群よ
私は私を貫く君の明日の幻影を見た
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