たった一度しかない人生を
たった一度しかない人生なのに
パチンコに行って負けて金をすってしまった
すると後悔と自己嫌悪が押し寄せてくる
独りで安くサイゼリアで酔った
ああ、私はなんてみすぼらしいんだろう
こんな私のことを愛する人はいないだろう
自分の夢に向かったり
愛を掴んだり
金を稼いだり
健康に運動してはつらつとしたりできない
鬱っぽくなって眠ってばかり
ストレスを晴らすようにバクバクと食べて太り
ダイエットは続かない
気力がないから何事もなせない
それでいて詩が好きで
猫を愛していて
歌が好きで
真実が好きで
旅が好きで
芸術が好きで
骨董が好きで
元骨董売りで目が高く、
何事も高級趣味で、それを満たさない自分や
世界に不満を感じてしまう悪循環の汚れた洗濯機の中にいる
洗濯機の中には嘆きや自己憐憫やうっぷん、
投げやりや悲嘆、諦めが漂い、いいのかよ、という疑義とともに
ぐるぐると日常が回っている
助けて、と叫びたいのは小さなネズミだった
かわいいネズミだよ
いや、やわらかいふわふわのうさちゃんだよ
いやいや、中年のおばさんだよ
あはははは
悲しくて泣ける
人生はこんなものだったっけ
恩師に見せる顔がない
病気持ちだから仕方がないのか
母がさえない私にすこしうんざりしていることに傷つくけど
仕方ないのだろうね
私は自分にそこそこ許しを与えてきた
でもね
愛されなかった
その事実は私を破壊する
私の心はぎしぎしと悲鳴を上げる
だから私は許されない人間なのだよ
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