RING,林、淋、凛、燐、鈴、臨

遠い山奥に冬の針葉樹林が見える

静寂よ

細雪(ささめゆき)が降りしきる

濡れた木肌の杉よ

無口なおまえは顎を引いて風雪に忍耐し
何を思うのか?

淋しさと向き合えば記憶は春の七色の湧水だ
雪解けには未だ早い

蚕のように皆ある心よ

越冬に瞼落とせば
世界が張り詰めてリーンと鳴る幻を聴く
森の冬の淋しさは美しくて穢れない

ああ、ずっと眺めていたい
清廉なる人の心も生まれるだろう

聖者の陽炎よ



23/01/11 02:31更新 / 湖湖
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