お年頃

飛び上がった炭酸ジュースを
浴びた拍子に
転げ落ちた私たちは 

何でもないことが
三人の間では重大事件 

放課後の予定、とか

些細な恋路の行方、とか

渾身のギャグの不発、とか

ばか騒ぎした事の顛末、とか

あの子は今何してるだろう?、とか


誰と誰が何をして
その結果どうなったかが
とても気になるお年頃

自分でそう俯瞰しときながら
途端に照れくさくなって真っ赤になる

「どうしたの」と笑みを含ませた声が聞こえて

「なんでもないよ」と言い放つ


先に待っていた二人を一歩追い抜いて

一人頷いて思い終えることにした



24/02/12 08:53更新 / 那須茄子
いいね!感想

TOP


まろやか投稿小説ぐれーと Ver2.35c