あと少しを、抱いて
君の声が胸に
その音色は海の青さに溶け込んで
涙のしずくがそっと光る
さくら色の風が頬を撫でるたびに
またこみ上がる
歩んできた日々の意味を
今さら数えてしまうけど
ありがとうの言葉だけは
決して足りなくならないんだ
君の声と私の声
ひとつひとつ
重なって
深く刻まれた音は
やがて新しい空に届くだろう
さくらが舞い散るこの時
君の影が揺らぐその向こうで
「またね」と繰り返しつぶやく
未来はきっと二人を迎えに来ると想って
だからあと少しだけ
この今を
君と分かち合う時間が欲しい
時の波がさらう前に
もう一度
手をつないでいたい
続きはまたどこかで
紡げたらそれも素敵だけど
別れは終わりじゃないことを
信じてきっと僕らは続いていく
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