海に恋した彼女の最期
海に馳せる
彼女の恋煩い
僕はそれを深くにも
美しいと思う
海に魅いられた彼女の瞳
僕に向けることはない
当てずっぽうな空欄の穴埋め
過ごす
共有する
日々の中に無理やり
彼女を取り囲む
それでも変わらず
僕にはそっぽ向ける
片道切符で行ってしまった
彼女の後ろ姿を
どれほどの悲しみで
受け入れられるだろう
それが一方的な片想いだろうと
どうだって良いと
彼女ははっきり言い切った
海に恋するなんて
馬鹿らしいと
言い募っても
追いかけて行く勇気は僕にはなくて
彼女には追いかけるだけの強い信念があった
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