海に恋した彼女の最期

海に馳せる
彼女の恋煩い

僕はそれを深くにも
美しいと思う

海に魅いられた彼女の瞳
僕に向けることはない

当てずっぽうな空欄の穴埋め
過ごす
共有する
日々の中に無理やり
彼女を取り囲む

それでも変わらず
僕にはそっぽ向ける


片道切符で行ってしまった
彼女の後ろ姿を
どれほどの悲しみで
受け入れられるだろう

それが一方的な片想いだろうと
どうだって良いと
彼女ははっきり言い切った

海に恋するなんて
馬鹿らしいと
言い募っても


追いかけて行く勇気は僕にはなくて

彼女には追いかけるだけの強い信念があった






24/01/31 18:33更新 / 那須茄子
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