今日よ、人生最悪の日であれ
空っぽを詰め込んだ電車は
それでも規則正しく
それゆえ大切なことを
置き去りにして駅を出た
「伝えたくて伝わらない」
くらいが丁度いい
昨日まで「僕ら」と呼ばれたものは
今日、「僕」以外の名を持たぬ幻
ぜんぶ、あなたを傷つけた僕だから
時間の、そのあまりの遅さに苛立ちもする
僕は何を待っているのだろう
僕は何を待っていたのだろう
あなたが忘れていく日々
僕が忘れられない日々
期待と引き換えに、手に入れたこの気持ち
ここから生まれた またね だけが
冬の空に響いた気がした
お酒は漂うだけの水になって
タバコに火を着けて
君はもういなくて
今日よ、人生最悪の日であれ
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