三星の魔法使い
危険だからと確かめるほど
不条理にも壊れていき
近づくものと距離を保つだけで
離れていったと錯覚する
形にすれば丸くなる
優しさは痛みの裏返し
言葉でなければ伝わらないのは
みんな同じ魔法に
かかっているからだ
振る舞いに目を向けるのは
その魔法が切れていないか
不安で仕方がないからだ
息をするだけで
少しずつ死んでいく
今日を捧げたその身体は
明日を望んではいるのだろうか
ほしいもの1つ手に入れた
いらないもの2つおまけでもらった
1つはカバンに仕舞っておこう
残りは包んで君にあげよう
3つ並んだ冬の星
名前の無かった昔から
あの真ん中が特別だった
そしてきっと二人からは
あの真ん中は嫌われてる
冷えた手を合わせて
つぶやく呪文
僕らはみんな三星の魔法使い
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