秋の望み
秋を守るすず虫よ
幼いわたしを届けておくれ
灯りがぼんやり咲く街へ
心が豊かなあの街へ
街は変わるが若草に
陽が美しく揺らめいて
言葉は変わるが満月は
夜の海に囚われて
夕暮れよ行かないでと
叶わない夢に泣くのも
意味がなかったのかな
秋を守るすず虫よ
大人のわたしを届けておくれ
はじめて咲いた線香花火
はじめてふれた儚さへ
きれいなものへの下心
飢えた心を憂いては
きれいと知って火をつける
愛を知って求める人か
いつかその日が来たら
濁った心ごと焼いてください
25/09/13 20:47更新 /
深紺
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