さようなら、あの子
ヒーターにしがみつく春は寂れ
白紙の未来が胸に刺さる
砂糖漬けにされた少女は外界でひからびて
ひとりぼっちに死んでいく
藍色の外套で心を守って生きていく
どこかで泣いてる少女のわたし
捨てられるべき少女のわたし
海の鈴を眺めて何がしたいの
夢が覚めてこごえるわたし
きっと時間が緩やかに溶かしていく
甘ったるいだけの優しさも褪せていく
どうして死ななきゃいけなかったの
ひどいよ ひどいよ
そんな声も暗がりでは役に立たない
わたしを過去に捨てていく四季に震える
泣きっぱなしのわたしに優しさをください
肌にふれるものすべてを痛がるわたしを許してください
境界線のない永遠になる夢をはやく壊して
TOP