人が苦しい

白い風船は自分を隠さない

雨風を痛がって人にやぶかれる

生きているかも知らず 景色に色を添える

白い風船が持つ境界線は対立を意味しなかった

その事実が何層も心を切り裂いていく

憎しみを持たず存在する物があるのは悔しい

ふれただけで一つになれるくらいの優しさはない

お互いに静かな残虐を極めて遠のいていく

つけ合った傷を隠さない生き方はできなかった


仄暗い街灯のそばで震える花を抱きしめる

私のいのちを悲しく優しい存在に預ければ

僅かな愛で心は染まる

24/08/31 21:11更新 / 深紺
いいね!感想

TOP


まろやか投稿小説ぐれーと Ver2.35c