三文詩人
毎日毎日日記を書くように
三文にもならない詩ばかり書いている
老後になればなおさらだ
時間はいくらでもあり
やることと言ったら本を読むか詩を書くか
人はくだらないことばかり並べて
三文詩人と言うだろうが
わたしは一文も得ていない
三文ももらえる詩でも書きたい
ひと山三文の詩でもいい
どなたか買ってくれるなら
値段のつかない詩ばかりでは
きっと喰えない詩なのだ
なんの味もなく栄養もない
読んだら少しはためになる
効能もなければ値打ちのない言葉の浪費
くだくだと排便のように書いている
糞詩!
それでも畑の肥しにでもなるなら
まだいいのだが
毒にも薬にも世の中のなんの役にも立たない詩
時間潰しの老後の楽しみ
そうさ
これは自分のために書いている
ボケないように言葉を探しこねくりまわして
死ぬまで書くという作業は続く
なんと長い辞世の詩!
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