白易居がいた

西湖の畔に銅像があり
それが白易居の別れの場面とか
ようやくここで詩人に会えた
西湖十景を現代風に歌ってみたい
杭州西湖は人気観光地
俗化されて人ばかり
これでは一句も出てこない
昔の十景はどこにある
タワマンが見えてしらける
湖の方を見たら小舟と島
柳の枝がなびいて
そこは唐の時代と思わせる
反対方向にはコンビニとフードセンターの看板
ブランドショップのサインばかり
白易居さんも生きていたら歌のひとつも出たか

それでも秋は紅葉で
月夜もいいか
雪の積もるときもまた
湖を想像だけで一周する
現代は風情がない
どこに行ってもそうだろう

湖の畔のベンチに座り
小鳥の鳴き声にしばし癒され
旅にいる実感だ
すべてを忘れて眠りたくなる


24/05/28 07:35更新 / キム ヒロ
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