いつも低空飛行

わたしというジョナサンは大空の頂点を
目指さない
どんなに高く飛んでもいつか堕ちる
落差が大きいほど痛手も大きい
みんな高く高く飛ぼうとしている
そんな天を目指してなんとする
マンションもタワーで
バベルの塔のように天界まで行こうとして
そのうち神の逆鱗に触れる
わたしはもう高見はいらない
居心地の悪さったらない
上から目線も嫌われる
底辺で蠢いているのが気楽だ
それでいつも低空飛行
それは着地はいつでもできて
安全安心
これ以上堕ちることのない高度なら
墜落することもない
みんな上へ上へと上ってゆく
金とモノの欲の積み上げ
格差がなんだ
そんなもの
それはこの年だからそうなのか
もうあの世が近くなれば
棺桶に入らないものはなにもいらない
目指すところは三途の川
最後の旅が楽しみだ

25/12/13 07:42更新 / キム ヒロ
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