詩とは何だろうと君は問う

真面目な詩人は問う
詩とは何だろうと
さあ何だろうね
考えたこともない
人生とは
生きるとはと
問いかけることも
どうでもいいほど忙しい
どうして毎日毎日詩を書いているのか
それは書いて吐き出し忘れるため
ただの言葉遊び
釣りをしたりパチンコをするのと
なんら変わらない暇つぶし
それを生きるとか死ぬとか大袈裟に思わなくても
どうせ誰も読んじゃくれない駄詩ばかり
本もみんな読まなくなり
文字で書いたものはもはや滅びゆく文化
まして詩なんかひと掬いの物珍しい通り過がりに
覗いてゆくだけのもの
昔は吟遊詩人といった
風に流れて終わりの
それは一瞬の歌でいい
詩を書くものは高尚か
そんな喰えないやつは
昔もいまも生活能力ゼロで
言葉は売り物にはならない
詩人という商売はあるか
それで喰っているやつはいない
だから余技でいい
老後のボケ防止でいい
何かいつも言葉を思い言葉を探し
あちこち吟行するように
旅に出て散歩して本を開いて
そこに新しい言葉を発見しては書きつける
それが面白いのじゃないのか
詩とは何だろうか
まともに向き合うな
たかが文字のゲームじゃないか


24/10/17 06:07更新 / キム ヒロ
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