ごろんた
五歳の孫を保育園から連れてくる
ママチャリは重い
買い物もあって籠はいっぱい
うんひうんひと緩やかな坂を漕ぐ
しりとりをしながら
クイズをしながら
歌をうたいながらと
孫とのそれは楽しいが
体力は日増しになくなる老体
ようようのことでわが家
孫はゴールだねと言う
それから部屋に転がり込んで
布団の上にごろんた
孫と二人仰向けで
ごろんたっていいね
孫の相手も重労働
休んでばかりもいられない
それから腹減ったが始まる
よしよし何か作ろうか
晩飯の支度もしなければ
じじに休む暇もない
子育てなんかむかしのむかし
それが孫育てまで負うなんて
疲れている
倒れたい
ごろんたと頼むから眠らせて
寝たらダメと
遊ぼ遊ぼと上に乗り
目も開かせてこの悪魔の子
このまま死んだが楽だ
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