たつき
たつきを考えない人たちは幸せである
有り余る金で溺れている
わたしが日々八百屋を廻るのは
一円でも安い新鮮な野菜を求めて
スーパーを廻るのは米がないかと探して
家計簿をつけるのも
少ない年金とバイト代から出す生活費の勘定
今月はいくら残るのか
みみっちい暮らしだが
それがあって生かされている
息子たちには言う
ちゃんと計算して生活しろと
いまだにそれがないから
いくらでも使って残らない
入る出るの簡単な算数じゃないか
何も難しいこともない
ないなりに買えばいい
あるものでなんとかする
これからの世界は多くが貧困に落ちる
それでも気が付かない愚か者になるな
締めてゆけ
無駄にするな
たつきという三文字を念頭に
ぎりぎりかつかつでもそれは
喰うという真摯な生きざまだ
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