そして五年


今夜もまた
ロックグラスに浮かぶ氷の囁きに目を覚ます記憶

窓辺に寄せたテーブルの上で
時折流れる星を見送りながら
静かに佇む止まってしまった時間 

寂しいかい と 問われたら
唯 照れ笑いをするしかないけれど
涙が残した標(しるべ)を辿れば
迷わずあなたに辿り着ける

再びの氷の声にふり向けば

いつになく
あなたの面差しが
まっすぐに私を見つめていた

いい加減にしろよと

わかったよ
歩き始めるよ
もう立ち止まらない

涙も連れてゆくけれど

25/11/22 20:25更新 / こころのふりこ
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