移ろいゆくこと
全ては粛々と淡々と
滞りなく片付いているはずのに
この心のどこかで
静かなざわめきが止まらない
1年があまりにも早くて
年月の移ろいもあまりにも早い
そしてこの前までいた人が
この世界にはもういなくても
それでも地球は回り続け
季節が移ろい時が流れる
その様を無情と思うか
神の計らいと思うかは
今の私にはまだ想像さえもできそうにない
そういえば街角で
ばったりと父に会うことがよくあった
実家暮らしで
家にじっとしていなかった父
あの場所でもこの場所でも
思わぬところで父に会う
そんなことがよくあった
その父も考えてみればもういない
そのへんでばったり会うことも
そのままお茶につきあわされることも
突然の電話で困らされることも
もうあるはずなどないのだ
でもバスの窓から外を見ると
またそのへんを父がふらふら歩いていそうで
なんとなく道行く人を目で追ってしまう
この気持ちは何なんだろう?
あんなに困らされた父なのに
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