朝に思うこと
病室にて
父がずっと眠っている
ただひたすら
こんこんと眠っている
肩に手を置き声を掛けると
パチっと目を開けるが
それは恐らく反射だろう
その姿は17年前の母に似ていて
いずれは誰にも訪れる
その瞬間が近いことを暗示するかのようだ
とても元気な父だった
センスはいいとは言えないけれど
父なりのオシャレを欠かさなかった
そんな父が4年前から
おかしなことを言うようになって
どんどんそれが変化し悪化し
今 病室にて
父はずっと眠っている
ただひたすら
こんこんと眠っている
そういえば
父方の祖母の命日が近い
そんなことを考えた朝
元気な頃の父ならば
間違いなく出かけたであろう
爽やかに晴れた
雨上がりの朝
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