昔も今も変わらない話
この酷暑の中
物干し竿の販売車が
窓の外を通って行った
「竿やー竿竹ー」
そういえば遠い昔に買ったこともあったかなぁ〜と思いながら
最近朝採りイカの販売車を見かけないことに気づいた
「イーカイカイカイカ真っ赤なイカ真っ赤なイカ…」
そんな拡声器から流れるちょっと訛った声を
そういえばもう何十年も聞いていない
いや、朝採りイカの販売車は今でもあるにはあるのだ
なぜなら毎週金曜日の朝
窓から眼下を眺めると
1階の90歳くらいの奥さんが
小さな冷蔵車からイカを買っているのを時々見かけるからだ
要は朝採りイカの販売車が
拡声器で「イーカイカイカ」と流すのをやめただけ
採れたてのイカは、昭和の頃からずっと変わることなく販売車でも売られている
懐かしいな
でもこの暑さでは
物干し竿屋さんもイカ売りの業者さんも、売り歩くのが大変だろうな
思えば昭和も令和も
日本の根本はきっと変わらない
私は扇風機の風を自分に向けながら
またお昼に食べる素麺でも茹でることにしよう
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