夜空を見上げて

なんとなく窓の外を見たら

西の空に綺麗な三日月が出ていたよ

そしてその下を
滑走路に向かう飛行機が降りてきた

私の住む街は
空港が住宅地のすぐ近くにあるの

暗闇の中を
赤と青のライトを点滅させながら
滑走路に向かって降りていく

三日月の下を滑るように飛びながら

西から南へ向けて
どんどんどんどん下降して

建物の向こう側に消えて行った

今頃はきっと
たくさんの人が
たくさんのものを抱えて
到着ロビーに降り立つ頃だね

誰が待つのだろう?
待つ人と向かう人
先に気づくのはどちらだろう?

そういえば
その人たちは気づいてるかな?

さっきまで飛行機に乗っていた自分が
あの綺麗な三日月の下を
まるで箒にまたがる魔法使いのように
颯爽と通り抜けたのだということを






23/08/23 19:24更新 / 志月
いいね!感想

TOP


まろやか投稿小説ぐれーと Ver2.35c