夜空を見上げて
なんとなく窓の外を見たら
西の空に綺麗な三日月が出ていたよ
そしてその下を
滑走路に向かう飛行機が降りてきた
私の住む街は
空港が住宅地のすぐ近くにあるの
暗闇の中を
赤と青のライトを点滅させながら
滑走路に向かって降りていく
三日月の下を滑るように飛びながら
西から南へ向けて
どんどんどんどん下降して
建物の向こう側に消えて行った
今頃はきっと
たくさんの人が
たくさんのものを抱えて
到着ロビーに降り立つ頃だね
誰が待つのだろう?
待つ人と向かう人
先に気づくのはどちらだろう?
そういえば
その人たちは気づいてるかな?
さっきまで飛行機に乗っていた自分が
あの綺麗な三日月の下を
まるで箒にまたがる魔法使いのように
颯爽と通り抜けたのだということを
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