香り
香りのないものに香りがある
そう気づいた私は
香りのないものの香りを
深呼吸して楽しむようになった
香りのないものの香りには
不思議な力が備わっている
その香りを深く吸い込むと
なぜか心が和らいで
無の境地に立ち返ることができるのだ
香りのないものの香りを身に纏う
そして私はやすらぎに包まれる
女には誰にでも
受け入れられる香りと
そうでない香りが
確かに存在するのだ
素のままの香りを素の心で身に纏う
月の見えない夜に
香りのない布団にくるまり
安堵の心で眠りにつこう
24/01/21 22:58更新 /
志月
作者メッセージを読む
いいね!
感想
Tweet
TOP
まろやか投稿小説ぐれーと Ver2.35c