大切なキミへ
唐突にスマホに届いたキミの写真
キミはドア横の壁に
額をつけて佇んでいた
その背中に寂しさをにじませて
気づいてもらえるのを待っている
その写真を見て
たまらなくなった私は
急いで玄関に向かう
キミはまだそこにいるから
キミを押しのけてしまわないように
私は中からそっとドアを開ける
やがて目に飛び込んできたキミの姿
やっぱりキミはそこにいたんだね
ゴメンよキミ
待たせたね
ひとりでそこで
私が来るのを待っていたんだね
寂しかったよね
さあ中へお入り
キミはもう大丈夫
ずっとここにいていいんだよ
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