大切なキミへ

唐突にスマホに届いたキミの写真

キミはドア横の壁に

額をつけて佇んでいた

その背中に寂しさをにじませて

気づいてもらえるのを待っている

その写真を見て

たまらなくなった私は

急いで玄関に向かう

キミはまだそこにいるから

キミを押しのけてしまわないように

私は中からそっとドアを開ける

やがて目に飛び込んできたキミの姿

やっぱりキミはそこにいたんだね

ゴメンよキミ

待たせたね

ひとりでそこで

私が来るのを待っていたんだね

寂しかったよね

さあ中へお入り

キミはもう大丈夫

ずっとここにいていいんだよ



23/10/03 19:05更新 / 志月
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