ちょっとした私の話

わかる人だけわかってくれたら
それでいい私の話

人間として生まれた私は
人として生きていくしかなくて

女として生まれた私は
ただ傷つけられるしかなくて

ただ時を重ね
年齢を重ね

だけど道の過酷さは
変わることもなく

いつまでもいつまでも
先の見えない道が続いていく

でもそんな道の途中に
1輪の名も無い花が咲いていたら

それだけで行く先に希望が見えるかも知れない

その花をたおることなく
その愛らしさだけを記憶にとどめて

ただひたすら歩み続けるその先に

もしかしたらその名もなき花が
視界いっぱいに咲き乱れているかも知れない

そんなことをふと思い描きながら

私は今を生きていく

この先も歩んでいく

押しつぶされない程度の夢を

背中にちょこっと背負いながら

わかる人だけわかってくれたら
それでいい私の話

ただそれだけの話





23/08/13 21:22更新 / 志月
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