ちょっとした私の話
わかる人だけわかってくれたら
それでいい私の話
人間として生まれた私は
人として生きていくしかなくて
女として生まれた私は
ただ傷つけられるしかなくて
ただ時を重ね
年齢を重ね
だけど道の過酷さは
変わることもなく
いつまでもいつまでも
先の見えない道が続いていく
でもそんな道の途中に
1輪の名も無い花が咲いていたら
それだけで行く先に希望が見えるかも知れない
その花をたおることなく
その愛らしさだけを記憶にとどめて
ただひたすら歩み続けるその先に
もしかしたらその名もなき花が
視界いっぱいに咲き乱れているかも知れない
そんなことをふと思い描きながら
私は今を生きていく
この先も歩んでいく
押しつぶされない程度の夢を
背中にちょこっと背負いながら
わかる人だけわかってくれたら
それでいい私の話
ただそれだけの話
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