虹色の飴玉

さわれない きこえない
しゃべれない みえない
だからかわりに 飴玉あげる

少年は知っていた
この鳥籠から出られないことを
それと同時に守られてることを
自由の怖さと素晴らしさを

さわりたい ききたい
しゃべりたい みたい
だからかわりに 飴玉あげる

少女は知らなかった
夢がさめてしまうことを
今日が昨日になることを
夢より素敵な明日があることを

あまくて にがくて
すっぱくて しょっぱい
きもちがつたわる飴玉の味
いのちをつなげる飴玉の味

22/10/27 17:46更新 / 平沢小歌
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