冬の花火

つらく苦しい今日が終わって
つらく苦しい明日がやってくる

「もうむりかもしれません」
笑いながら彼は言った

つらく苦しい昨日を乗り越えたら
つらく苦しい今日が待っていた

「だれかたすけてください」
笑いながら彼は言った

1秒ごとにカラダは死んでゆく
倍の速度でココロはしんでゆく

「もうげんかいでした」
笑いながら彼は言った

彼はもう泣けなかったんだと
今になって気がついた

23/11/16 00:36更新 / 平沢小歌
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