飽き飽きの秋
たまにふっと思い出して
重なった小説に手をつける
目を凝らして あと何章だ
今度もやっぱり 閉じてしまう
「読書は敷居が高いよ」と言ったら
本読み妖怪に笑われた
「そんなのただの娯楽なんだよ」
君の豪語が眩しかった
自分にはできないモノやコトに
届かない憧れを抱いて
大きすぎるその代わりにと
自分で見つけた心地良さを胸に
私なりに生きているんだよ
生きようとしているんだよ
ショボい音楽とか聴いてさ
続かないリフティングやってさ
楽しく思う その瞬間は
星のように眩しいのかな
君の目にとっても
どうやら社会というものも
人と同じく飽きっぽいらしい
流行は巡り 回ってきた動画に
数年前のノスタルジー
生活の隙間を埋めるように
また何かを見つけてハマっていく
そのたびに捨て置いた何かは
いつか再び見つかるのを待ってる
精一杯生きているんだな
抱えようとしてるんだな
優劣だとかは別にないさ
嵌るピースに出会えたならさ
楽しく思う その連続で
チカチカ瞬けたなら
それでいいと思うよ
飽き飽きの秋 今年の秋は
何が1番楽しいだろう
自分だけの楽しさを探そう
個人的には 今度こそ
読書が楽しくなりたい
やっぱりね なりたいんだよ
できないこともホントは
ホントはしたいんだ
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