願い

「あなたは人より体が弱い」と

誰かが言ってくれたなら

そんなハズないさと身軽になって

跳ねて歩いて見せただろう


本当のところ 私の体は

どこまでいっても普通なようで

熱を出しても どこか痛んでも

ドクターは言うの 「異常なし」


自分だけが認めている

自分だけが抱きしめている

「わたしの弱い体」

何の意味があるというのか


後ろに庇った妖怪のように

信じてもらうことはできない

「普通」に収まる死にかけの体を

誰かが認めてくれたなら


22/09/01 18:55更新 / でんしん
作者メッセージを読む
いいね!感想

TOP


まろやか投稿小説ぐれーと Ver2.35c