ツギハギのマント

私が産声をあげた時
たった一枚 布をもらいました
この体を守る大きな布が
いつかマントになれ

使い古したおくるみは
毛羽立ち 居心地を悪くした
いつからか 着いた血の染みが気になって
そこだけ切って捨てようと思った

私がこの声をあげた時
あなたと手を繋いだ時
いくつも 布をもらいました
そうして大きくなった体を
継いで 接いだ布が守りました

その中心にはいつまでも
少し錆色の毛羽立った生地
たまに見つめて頬を擦ると
余った涙をよく吸った

パッチワークでできたマントが
私を守り 空も飛べる
赤に塗れた体を洗う
綺麗な言葉をいつでも身にまとって

26/02/01 09:15更新 / でんしん
いいね!感想

TOP
まろやか投稿小説ぐれーと Ver2.35c