記号で見るようで
おばあちゃんが死んでも悲しくないのは
生まれた時からおばあちゃんだったからで
とても愛を尽くしてくれたけれど
孫が受け取っていただけで
人を記号として見ている
あれほど大好きなおばあちゃんでさえ
苗字と名前で見たことがない
生まれて死ぬまでおばあちゃん
もっと素直に向き合えていたら
もっとあなたを見ていけたなら
形以上に贈れるものがあった
立場を超えて繋ぎあえた
おばあちゃんはまだ死んでいないが
だから悲しくないのかもしれない
死にゆく体と精神を見ても
そこに苗字と名前がまだあるから
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