人形
晴天が続く通学路
下ばかり見つめて行っていた
誰に頼まれたわけでもない
誰に直されたわけでもない
どんなに広い空を見ても
狭いものだと思っていた
手の伸ばし方の覚え方すら
その機会すら見えなかった
未完成でも確かな人形が
パーツ全てを備えている
そして 少しでも手を握れば
力は籠る 動き出していく
この重い足が 丸まった背が
それらを正しくすることが
造作もないことになったら
僕の歩幅はもっと広く
動かし方を教えれば
実に素直に動く
ずっと確かにそこに居た
僕と歩く人形
24/10/22 09:16更新 /
でんしん
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