パパゲーノ

「薄暮時」って言葉の響きが好きで
車に揺られながら いつも思う
少し停めた駐車場の鱗雲が染まって
こんな綺麗な日は 明日が曇りだし
そんな事ばかり

ぼんやり眺めているうち
いつの間にやら 消えた夕闇
心にしばらく焼け残った空
また会えるといいな
そんなことも願う

何をしたいわけでもない
そうでもなかったかもしれない
充分に足りた人生が
全てを知った気になってしまって

動かなくなった心は
高鳴る日を静かに待つ
赤い日が風に乗せられて
瞳に届く時を

24/06/16 13:36更新 / でんしん
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