虚勢の星
オレンジに咲くケシのように
骨を埋める覚悟で来た街に
すり減らしながら息をするたび
浮く足ももう座り埋まっていく
これで本望だ
いっそ多くは願わない
たまに自分で美味しいもの作って
疲れたら昼寝して
お菓子とかもいいんじゃないって
自分とは関係ない世界で
キラキラ輝く虚勢の実在の星
あったんだ
きっとあったんだ
画面の向こう側は
本当なんだ 本当になりたいんだよ
オレンジに輝くその辺のケシに
植木鉢じゃなくたって本当に綺麗で
それでも懸命に星を見上げちゃうのは
今も夜が明けないから
暗闇の中 自ら光った
それに負けてしまうから
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