帰り道の幽霊
まじか こんなに早く
世界は釣瓶落とし
サドルに跨り急ぐ
バイト終わりの帰り道
並木の黄色を渡って
切った風は少し肌寒く
馴染みの道の この景色
ああ 嫌だな
また出会ってしまったな
枯れたあじさいの横で
マフラー巻いた君が行く
僕は追いつく 君の背中に
おどかすように抱きしめた
自転車は進む 独りの暗闇に
また何度でも浮かぶ影法師
もう追いつけないのに
忘れられないなら
忘れずにいよう
この冬が明けるまで
慰めるように差す月明かり
この冬が明けるまで
23/10/11 20:53更新 /
でんしん
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